あなただけ見つめてる

コンカフェ狂いのOLの日記

生誕祭という名のわたしの命日

ついに推しの生誕祭を迎えた。
リアバに引き続き、どうしても一番乗りしたかったわたしは朝早くから出かけた。あまりにも早すぎたのでカラオケで時間を潰した。危うく喉も潰れるところだった。
カードを使えると聞いてはいたけれど、心配なので現金も持って行こうとお金を引き出しに行ったところ、「残高不足です」と言われ思わず笑う。今後の生活なんて心配している余裕はない。
店のはっきりとした開店時間が決まっていないようで、もはや何時に行けばいいのか分からないので、とりあえず推しの出勤時刻5分前に店に到着する。エレベータの前に紫色中心にした薔薇で作られた推しのフラスタが置いてあり、思わず泣きそうになる……。
エレベータが降りてくるのを待つ。よくビラ配りに行くメイドさんと遭遇するので、メイドさんかお客さんかな?と思っていたら、出てきたのはスーツを着た推し(とキャストさんと何かのスタッフさん)だった。「おはよう!ちょっと待っててね!」と声をかけられ、その場でフラスタについての打ち合わせが始まる。それを傍で聞いているわたし。シュールな光景……。
打ち合わせが終わり、推しとキャストさんと共にエレベータに乗る。全員スーツなので(わたしもスーツ合わせで行った)なんだか結婚式の親戚の集まりみたいだと思った。
席に座ろうとすると、見覚えのある袋が置いてあった。ヘパリーゼを貢いだときに使った袋だった。ちゃんと飲んでくれる推しが好き……。

席に着いた瞬間に、5万円のボトルを入れることを告げ、プレゼントのネックレスを手渡した。
シャンパンコール(よくホストにあるような賑やかなものではないけれど)の瞬間は気持ち良すぎて脳内アドレナリンが噴出した。こりゃ、何本も入れたくなるわ……。


とにかく夢のような一日だった。
ちょっと前までは同担と被るのが怖かったけれど、昼の部(二回に分けて行った)は思ったよりも落ち着いていたし、夜の部は満席だったけれど、みんなで推しのことをお祝いしてとても楽しかった。
推しのオタクの女性は、モデルさんみたいなキレイな人が多い。わたしみたいなちんちくりんは誰もいない。そりゃ推しもわたしのことを妹みたいに扱うわな、と、ちょっとうぬぼれた。(推しがスーツならわたしもスーツを着て同僚風チェキを撮ろう!と思っていたけれど、推しのスーツは昼職用のものではなかった。ボトルを持って撮ったチェキを、推しは「昇給祝いに奢ると妹に言って来させたヤバイ兄のホスト」、彼氏は「上京してホスト狂になった新社会人」と表現した)。


推しのリアバのとき、わたしは4枚にもわたるファンレターという名の怪文書を推しに渡した。
何度か手紙を渡してはいるけれど、ちゃんと手紙についての内容に触れてくれたのは最初だけだったし、忙しくて読むひまもないだろうなと思っていたら、「手紙読んだよ」と言われて思わず固まった。
怪文書の内容は、推しと出会う前の物足りなさや、出会った瞬間の衝撃、それからの推しへの想い等……。重い。
推しはただ遠い目をして、「生かせて良かったなと思った」と言ってくれた。
そして、ピンチェキ(初)の裏に、手紙へのアンサーなようなメッセージをくれた。それを見たわたしは号泣しながら、一生ついていくと心に誓った。


来年はもっと高いボトルを入れられるように、死ぬ気で貯金する。